Digestive Disease
消化器・胃腸の疾患
Colorectal Cancer
大腸がん
What It Is
大腸がんとは
大腸がんは、大腸(結腸や直腸)の粘膜から発生する悪性腫瘍です。
日本では食生活の欧米化や高齢化に伴い、患者数が増加しています。近年では男女共にで2位に位置するほど頻度が高く、がんによる死亡数では男性で2位、女性では1位になっています。
ただし、内視鏡検査による早期発見・早期治療が進んでおり、早い段階で見つかれば高い確率で完治が期待できます。
自覚症状がなくても、発症リスクが上昇する40歳を過ぎたら定期的な大腸カメラ検査を受けて、早期発見に努めることが最も大切です。
Symptoms
大腸がんの症状
初期の大腸がんはほとんど症状がありません。進行すると以下のような症状が出ることがあります。
血便や便に血が混じる
下痢や便秘、便が細くなるなどの便通異常
お腹の張り(腹部膨満感)、腹痛
体重減少や貧血
これらの症状は痔や機能性腸疾患でも見られるため、自己判断せず専門医による検査が大切です。
また大腸がんの一次検診である便潜血検査でも早期がんの50%で、進行がでは20-30%は検知されません。便潜血検査で陽性になっていないから大丈夫、という自己判断も大変危険です。
Causes
大腸がんの原因
大腸がんの発症にはいくつかの要因が関与しています。
食生活の欧米化:高脂肪・高カロリー・肉食中心の食事・食物繊維の不足
生活習慣:運動不足、肥満、飲酒、喫煙
遺伝的要因:家族に大腸がんの既往がある場合、リスクが高まります
腸の病気:大腸ポリープや炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)がある方は注意が必要です
Examination
大腸がんの検査
大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)
お尻から細長いスコープを挿入し、先端のカメラで直腸から盲腸までの全大腸の内部を直接観察する検査です。粘膜の状態を詳細に観察し、ポリープ、炎症、腫瘍などの発見が可能です。
検査中に病変が見つかった場合、そのまま組織を採取して病理検査を行い、確定診断をします。大腸ポリープはその場で切除する日帰り手術が可能です。
当院の内視鏡検査は消化器内視鏡専門医が担当し、検査には鎮静剤を用いるため、半分眠ったような状態で苦痛を最小限に抑えられます。
Treatment
大腸がんの治療
大腸がんの治療は、進行度(ステージ : stage)によって異なります。
以下のようなステージに分類され、内視鏡治療(EMR:内視鏡的粘膜剥切除術、ESD:内視鏡的粘膜下層剥離術)、手術療法(ロボット支 援下手術、腹腔鏡下手術、開腹手術)、薬物療法(抗がん剤治療など)、放射線療法、緩和治療が選択されます。
ステージ0・I (早期がん) |
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ステージⅡ・Ⅲ (進行がん) |
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ステージⅣ (遠隔転移がある癌) |
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近年は内視鏡治療や低侵襲手術の発展により、患者さんの身体への負担が少ない治療が増えています。
Recommendation
大腸がんの早期発見のために
大腸がんは早期に発見すれば高い確率で治癒可能です。そのため、定期的な大腸内視鏡検査が非常に重要です。
40歳以上、特に50歳を過ぎたら内視鏡検査を受けることを推奨します。
家族に大腸がんの既往がある方は、より早めの検査をお勧めします。
便潜血検査で陽性が出た場合は必ず大腸内視鏡検査を受けましょう。
当院では、苦痛を最小限に抑えた大腸内視鏡検査を行っております。鎮静剤を使用することで、眠っている間に検査を受けることが可能です。
万が一入院治療が必要な疾患が見つかった場合にも、院長の信頼する医療機関の先生を直接ご紹介いたします。患者さんに安心して検査を受けていただける体制を整えています。是非一度、当院までご相談にいらして下さい。