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Digestive Disease

消化器・胃腸の疾患

Colon polyps

大腸ポリープ

What It Is

大腸ポリープとは

大腸ポリープとは、大腸の粘膜にできる小さな隆起(できもの)です。多くは良性ですが、一部は時間の経過とともに大腸がんに進展するリスクがあります。日本では食生活の欧米化や高齢化により、大腸ポリープの発見数は増加しています。また大腸がんの患者数は年々増えており、近年では男女共に罹患数で2位に位置するほど頻度が高く、がんによる死亡数では男性で2位、女性では1位になっています。その多くがポリープから発生するため、大腸内視鏡検査による早期発見・早期切除が非常に重要です。




大腸ポリープの種類とがんの進展について



腺腫性ポリープ(adenoma-carcinoma sequence)

大腸がんの多くは、腺腫という良性のポリープから発生します。この流れを adenoma-carcinoma sequenceと呼びます。腺腫性ポリープは大腸がんの前段階とされ、発見された場合は切除が推奨されます。



鋸歯状ポリープ(serrated pathway)

近年注目されているのが、鋸歯状ポリープ(SSA/P:sessile serrated adenoma/polyp, TSA:traditional serrated adenoma)です。担癌率はいずれも約10%と言われています。これらは serrated pathwayと呼ばれるメカニズムを経てがん化することが知られています。特に右側の大腸に多く、内視鏡での見落としがないよう注意深い観察が必要です。



遺伝性疾患に伴う過誤腫性ポリープ

Peutz-Jeghers症候群や若年性ポリポーシスなど、遺伝子の異常によって若年から複数のポリープが発生する場合があります。これらは過誤腫性ポリープと呼ばれ、将来的にがんのリスクが高くなるため、専門的なフォローが必要です。



炎症性腸疾患に伴うポリープ

潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患では炎症性ポリープが生じることがあります。ポリープ自体は良性ですが、炎症が長く続くと大腸がんリスクが高まるため、定期的な大腸内視鏡によるチェックが欠かせません。

Symptoms

大腸ポリープの症状

大腸ポリープは小さいうちはほとんど症状がありません。そのため、自覚症状がなくても検査で偶然初めて見つかることが多いのが特徴です。大きなポリープや進行してがんになるとすると以下のような症状が出ることもあります。


  • 血便(便に血が混じる)

  • 下痢や便秘などの便通異常

  • 腹部の張りや違和感


これらの症状がある場合はもちろん、症状がなくても定期的な大腸内視鏡検査が推奨されます。

Causes

大腸ポリープの原因

大腸ポリープの発生には複数の要因が関与します。


  • 高脂肪・低食物繊維の食生活

  • 運動不足、飲酒、喫煙などの生活習慣

  • 家族歴(遺伝的要因)

  • 加齢


特に40歳を過ぎると発生率が高まるため、40歳以降は一度は大腸カメラを受けることが望ましいとされています。

Examination

大腸ポリープの検査

Treatment

大腸ポリープの治療

大腸ポリープの多くは、大腸内視鏡検査で発見したと同時に切除をする日帰り手術が可能です。大腸ポリープの治療の方法は、病変の形(肉眼系)や大きさにより使い分けられ、ポリペクトミーや、粘膜切除術(EMR)、粘膜下層剥離術(ESD)などの方法があります。日帰り手術で施行可能なのは、ポリペクトミーとEMRで、当院では後出血や穿孔などの合併症がより少ないコールドポリペクトミーをメインの治療法としています。 日帰り手術ではなく、入院治療が必要と判断した場合には責任を持って然るべき専門の施設をご紹介させていただきます。



コールドポリペクトミー

内視鏡スコープの先端から細長いループ状のスネアというワイヤーを出し、スネアを締め付けることで切除します。切除してすぐは出血することもありますが、すぐに出血は止まることがほとんどです。熱が深層に伝わる心配がないため、術後の出血や穿孔などの合併症を起こすリスクを低減できる安全性の高い手法です。



ポリペクトミー

コールドポリペクトミーとほぼ同じですが、スネアをポリープにかけて締めあげて、高周波電流を流して焼き切ります。高周波電流が電気メスのように切除部分を焼くため切除時の出血を抑えることができます。ただし、深層まで遅れて熱が伝わると、翌日や数日後に合併症として出血や穿孔を起こす恐れがあるため注意が必要です。



内視鏡的粘膜切除術(EMR)

隆起していない扁平なポリープはスネアがかからないため、ポリープの下に生理食塩水などを注入して持ち上げて、スネアをかけます。その上で高周波電流を流してポリープを切除します。注射液で遮られて熱が深層に伝わることがないため、安全な切除が可能です。

Recommendation

早期発見のために

大腸がんは早期に発見すれば高い確率で治癒可能です。大腸がんの多くは大腸ポリープを前がん病変として発症します。そのため、定期的な大腸内視鏡検査をして大腸ポリープがあればその場で切除することがが非常に重要です。


  • 40歳以上、特に50歳を過ぎたら内視鏡検査を受けることを推奨します。

  • 過去に大腸ポリープを切除したことがある方は定期的な大腸内視鏡検査が必要です。

  • 家族に大腸がんの既往がある方は、より早めの検査をお勧めします。

  • 便潜血検査で陽性が出た場合は必ず大腸内視鏡検査を受けましょう。


当院では、苦痛を最小限に抑えた大腸内視鏡検査を行っております。鎮静剤を使用することで、眠っている間に検査を受けることが可能です。さらに、ポリープが見つかった場合にはその場で切除が可能です。


万が一入院治療が必要な疾患が見つかった場合にも、院長の信頼する医療機関の先生を直接ご紹介いたします。

患者さんに安心して検査を受けていただける体制を整えています。是非一度、当院までご相談にいらして下さい。

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