Digestive Disease
消化器・胃腸の疾患
Stomach Cancer
胃がん
What It Is
胃がんとは
胃がんは、胃の粘膜に発生する悪性腫瘍で、内視鏡検査による早期発見や治療法の進歩によって最近は死亡率が徐々に低下してきていますが、日本では依然として多いがんのひとつです。主な原因はヘリコバクター・ピロリ菌感染とされ、感染によって慢性胃炎が進行し、胃粘膜が萎縮し、腸上皮化生を起こすことで胃がんにつながると考えられています。かつては胃がん患者の大部分がピロリ菌陽性でしたが、近年は除菌治療の普及や生活環境の変化により、ピロリ菌陰性の胃がんが増加しています。特に若年層や中高年の一部では、ピロリ菌に感染していなくても胃がんを発症するケースが見られています。
Symptoms
胃がんの症状
初期の胃がんはほとんど症状がなく、健診や人間ドックでの胃カメラ検査で偶然発見されることが多いのが特徴です。進行すると以下のような症状が現れることがあります。
胃の痛みや不快感
食欲不振や体重減少
吐き気や嘔吐
貧血(立ちくらみ・全身倦怠感)
吐血や黒色便(消化管出血)
「症状が出てから」では進行していることが多いため、症状がなくて も定期的な胃内視鏡検査が推奨されます。
Causes
胃がんの原因
胃がんの発症には、いくつかの要因が関与します。
ピロリ菌感染:最も大きなリスク因子。(除菌治療済みのかつて感染していた方も含みます)
ピロリ菌陰性胃がん:近年増加しており、遺伝的背景や生活習慣が関与していると考えられます。
食生活:高塩分食、加工食品の摂取、野菜不足。
生活習慣:喫煙、過度の飲酒。・遺伝的要因。
加齢(40歳以上)
Examination
胃がんの検査
胃がんを診断する検査には、
胃バリウム検査
胃カメラ検査(胃内視鏡検査)
の2つがあります。
胃カメラでは、何より直接胃の粘膜をタイムリーに観察ができ、同時に組織を採取してがん細胞かどうかをチェックする生検も実施できます。また、胃カメラ検査は胃バリウム検査に比べ、数倍もの確率で早期の胃がんを見つけることが可能です。胃がんの早期発見が可能な唯一無二の検査は胃カメラ検査です。
どちらにしようかと迷っている方は、早期の段階で見つけるためにも迷わずに胃カメラ検査を受けましょう。
Treatment
胃がんの治療
治療法は進行度によって異なります。
早期胃がん:内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)など、内視鏡による切除。
進行胃がん:外科的手術(ロ ボット支援下/腹腔/?開腹手術による胃切除+リンパ節郭清)。
薬物療法:切除が不可能な場合に抗がん剤などの薬物療法を行います。
早期発見できれば体への負担が少ない治療で根治が望める時代です。定期的な胃カメラ検査が最も重要です。
Recommendation
胃がんの早期発見のために
胃がんはピロリ菌感染に起因するケースが多い一方で、ピロリ菌陰性の胃がんが増えていることから、これまで以上に幅広い方が注意すべき疾患です。
「ピロリ菌がいないから自分は大丈夫当院」という自己判断は危険です。
当院では、経験豊富な消化器内視鏡専門医が最新の内視鏡機器を用いて、苦痛の少ない胃カメラ検査と精密な診断を行っています。定期的な検査により、胃がんの早期発見・早期治療につなげることが可能です。
胃がんの発症リスクが高まる40歳以上の方は是非ご相談ください。