Digestive Disease
消化器･胃腸の疾患
Gastric Anisakiasis
胃アニサキス症
What It Is
胃アニサキス症とは
アニサキス症は、魚介類に寄生する寄生虫「アニサキス」の幼虫が原因となる病気です。
お刺身（サバ、サンマ、アジ、イワシ、サケ、カツオ、イカ）やしめサバなどに寄生していることがあり、食べることで感染します。 日本では、毎年多くの患者さんが報告されています。
Symptoms
胃アニサキス症の症状
アニサキス症の症状は、食後数時間～数十時間以内に現れることが多いです。
代表的な症状は以下の通りです。
激しいみぞおちの痛み
嘔吐、吐き気
腹部の違和感、下痢
症状は患者様それぞれで違いますので、一般的なイメージの「激痛」じゃないから大丈夫と言った自己判断は危険です。
前日や数時間前に疑わしいものを食べている場合には、迷わずご相談ください。
また、まれにアレルギー反応で、じんましんや呼吸困難を伴うこともあります。
Causes
胃アニサキス症の原因
アニサキスはクジラやイルカなどの海洋哺乳類を最終宿主とし、魚介類を中間宿主としています。これらの魚を生や不十分な加熱、または冷凍荒れていない状態、言わば新鮮な状態で食べることが感染の原因になります。
・加熱（60℃以上で1分以上）
・冷凍（－20℃で24時間以上）
により死滅すると言われています。
アニサキスが寄生している新鮮な刺身やしめサバを食べると、食べると、アニサキスが胃・腸の壁に喰いつき、食後数時間後に、激しい上腹部痛・嘔吐をきたすことがあります。痛みはアニサキスが胃や腸の粘膜に食い込むからではなく、胃粘膜局所の起こるアレルギー反応によるの炎症であると考えられています。
治療せずに放っておくと、消化管（胃腸）の壁に穴が開いたり、腹膜炎を起こして緊急手術が必要になることがあります。また、小腸にアニサキスがいる場合には、腸管のむくみから腸閉塞を起こすこともあります。速やかな内視鏡による摘出が望ましい寄生虫です。
Examination
胃アニサキス症の検査
アニサキス症が疑われる場合は、胃カメラ（胃内視鏡検査）で診断を行います。
胃の粘膜に食いついたアニサキス幼虫を胃カメラで直接確認可能です。
胃カメラ検査で見つけ次第、その場で除去が可能です。
血液検査や超音波検査で補助的に診断することもありますが、確定診断には胃カメラ検査が最も有効です。
Treatment
胃アニサキス症の治療
治療の第一選択は、胃カメラによる虫体の摘出です。 胃カメラで幼虫を発見し、鉗子を使って除去します。
ただし、アニサキスを除去すると、個人差はありますが即座に痛みはすぐには改善しません。 アレルギー反応による炎症が治ってくることで、腹痛などの症状も改善してきます。
また、腸に侵入した場合は自然排出を待つこともありますが、腸閉塞や腹膜炎を起こしている場合には入院や外科的治療が必要になることもあります。
Recommendation
胃アニサキス症は当院までご相談ください
当院では、経験豊富な消化器内視鏡専門医が、アニサキス症が疑われる患者さんに対して、迅速に胃カメラで診断・治療を行う体制を整えています。
苦痛の少ない鎮静剤と鎮痛剤を用いた内視鏡
即日での検査・虫体摘出に対応可能
地域の皆さまが安心して受診できる環境
刺身（サバ、サンマ、アジ、イワ シ、サケ、カツオ、イカ）やしめサバを食べた後に、腹痛が出現した場合は、自己判断せずに早めの受診をおすすめします。 ぜひ、当院までご相談ください。