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Digestive Disease

消化器・胃腸の疾患

Collagenous colitis:CC

膠原線維性大腸炎

What It Is

膠原線維性大腸炎(CC)とは

長引く水のような下痢、大腸カメラで「異常なし」と言われていませんか?

水のような下痢が何週間も続いている、夜中にも下痢でトイレに起きる、急な便意がある、大腸カメラでは異常なしと言われた――このような症状の原因として、膠原線維性大腸炎(collagenous colitis:CC)が隠れていることがあります。


膠原線維性大腸炎の大きな特徴は、大腸内視鏡検査で一見すると粘膜がほぼ正常に見えることがある点です。そのため、診断には大腸カメラで観察するだけではなく、大腸の粘膜を採取する「生検(組織検査)」が重要です。



膠原線維性大腸炎(CC)とは?

膠原線維性大腸炎(CC)は、microscopic colitis(顕微鏡的大腸炎)と呼ばれる大腸の炎症性疾患のひとつです。

Microscopic colitisには主に、膠原線維性大腸炎(collagenous colitis:CC)とリンパ球性大腸炎(lymphocytic colitis:LC)があります。

「microscopic=顕微鏡的」という名前のとおり、通常の大腸内視鏡で見るだけでは異常が分かりにくく、採取した大腸粘膜を顕微鏡で調べることで診断されることが特徴です。

膠原線維性大腸炎では、大腸粘膜の表面直下にある膠原線維帯(collagen band)が厚くなるという特徴的な病理所見がみられます。


長引く下痢でお困りの方は、単なる「お腹が弱い」「過敏性腸症候群(IBS)」と思い込まず、一度消化器内科へご相談ください。

Symptoms

膠原線維性大腸炎の症状

最も特徴的なのは、慢性的に続く非血性の水様性下痢です。


  • 水のような下痢が続く

  • 1日に何度も排便する

  • 突然強い便意が起こる

  • 夜間にも下痢が起こる

  • 腹痛や腹部不快感

  • 便を我慢できないことがある

  • 体重が減少する


一般的な感染性腸炎のように数日で治るとは限らず、数週間~数か月にわたり下痢が続くことがあります。血便を伴わないことが多いため、「体質」「ストレス」「過敏性腸症候群(IBS)」などと思われ、診断まで時間がかかることがあります。

Causes

膠原線維性大腸炎の原因

膠原線維性大腸炎の原因は完全には解明されていません。免疫反応、腸内環境、喫煙など複数の要因が関係すると考えられていますが、薬剤との関連も指摘されています。

関連が指摘されている薬剤には、プロトンポンプ阻害薬(PPI)などの胃酸を抑える薬、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬・鎮痛薬)、一部の抗うつ薬などがあります。


ただし、これらの薬を服用しているから必ず膠原線維性大腸炎になるわけではありません。自己判断で薬を中止せず、現在服用している薬を確認したうえで医師と相談することが大切です。



つまり、「大腸カメラで見た目に異常がない=大腸に病気がない」とは限りません。慢性的な水様性下痢が続いている場合には、症状や服薬歴などから膠原線維性大腸炎を疑い、適切な部位から生検を行うことが重要です。

Examination

膠原線維性大腸炎の検査


大腸カメラで異常が見えないのに、なぜ診断できるのか?


膠原線維性大腸炎では、潰瘍性大腸炎やクローン病のような明らかなびらん・潰瘍などがみられず、大腸粘膜がほぼ正常に見えることがあります。

一部では粘膜の発赤や血管透見像の変化、縦走する粘膜障害などがみられることもありますが、内視鏡所見だけで診断することは困難です。


そこで重要になるのが大腸内視鏡による大腸粘膜の生検(組織検査)です。大腸の複数箇所から小さな粘膜組織を採取し、顕微鏡で確認します。

膠原線維性大腸炎では、「上皮直下の膠原線維帯が10μm以上に肥厚する」ことなどが特徴的な病理所見です。




膠原線維性大腸炎の検査


① 問診

下痢が始まった時期、1日の排便回数、水様便かどうか、血便の有無、夜間の下痢、体重減少、現在服用している薬、喫煙歴などを確認します。



② 血液検査・便検査

感染性腸炎など、ほかの原因による下痢を除外するため、必要に応じて血液検査や便検査を行います。



③ 大腸内視鏡検査(大腸カメラ)

大腸がん、炎症性腸疾患など、慢性下痢を引き起こすほかの病気がないか確認します。

膠原線維性大腸炎が疑われる場合には、見た目が正常な粘膜であっても大腸の複数箇所から組織を採取することが診断上重要です。



Treatment

膠原線維性大腸炎の治療

症状の程度や原因として疑われる要素によって治療を選択します。



① 原因となる可能性のある薬剤を見直す

服用している薬剤が発症に関係している可能性がある場合には、処方した医師とも相談しながら、休薬や他の薬剤への変更を検討します。自己判断で薬を中止しないようにしてください。



② 下痢に対する治療

症状が軽い場合には、整腸剤や止瀉薬などを使用しながら経過をみることがあります。



③ 症状が強い場合

海外のガイドライン等では、活動性の膠原線維性大腸炎に対してブデソニド(budesonide)が標準的な治療として推奨されています。一方、治療法や使用できる薬剤は患者さんの状態や国内での適応などによって異なるため、個々の症例に応じて治療方針を検討します。



治療により症状が改善することが多い疾患ですが、治療終了後に再発するケースもあるため、症状に応じた経過観察が大切です。

Recommendation

膠原線維性大腸炎のような症状の方へ

過敏性腸症候群(IBS)との違い


慢性的な下痢が続くと、「過敏性腸症候群(IBS)」と診断されることがあります。しかし、膠原線維性大腸炎はIBSとは異なり、大腸粘膜を顕微鏡で調べると炎症性の変化が確認できる病気です。


特に、中高年以降に水様性下痢が始まった、夜間にも下痢がある、下痢の回数が多い、急な便意が強い、体重が減ってきた、胃薬や鎮痛薬などを長期間服用している、IBSとして治療しているが改善しない、といった場合には、膠原線維性大腸炎を含む他の病気が隠れていないか確認することが重要です。




「大腸カメラは異常なし」でも下痢が続く方へ


膠原線維性大腸炎は、内視鏡で大腸を観察しただけでは見逃される可能性のある病気です。

特に重要なのは、「慢性的な水様性下痢」+「適切な部位からの生検」という組み合わせです。


以前に大腸カメラを受けて「異常なし」と言われた方でも、その際に組織検査が行われていなければ、膠原線維性大腸炎が完全に否定されているとは限りません。


長引く下痢には、膠原線維性大腸炎だけでなく、感染症、炎症性腸疾患、大腸がん、甲状腺疾患、薬剤性下痢など、さまざまな原因があります。「下痢だから大丈夫」と我慢せず、症状が続く場合には消化器内科を受診しましょう。




当院では鎮静剤を使用した大腸内視鏡検査に対応しています


当院では、慢性的な下痢の原因を調べるための大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を行っています。

必要に応じて大腸の複数箇所から組織を採取し、膠原線維性大腸炎をはじめとする「内視鏡で見ただけでは診断しにくい病気」についても詳しく調べます。


また、大腸カメラに対する不安や苦痛をできるだけ軽減できるよう、鎮静剤を使用した大腸内視鏡検査にも対応しています。


「水のような下痢がなかなか治らない」

「大腸カメラでは異常なしと言われたが、下痢が続いている」

「過敏性腸症候群と言われているが、症状が改善しない」


このようなお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。



目白駅徒歩3分 新宿目白 胃・大腸内視鏡と肛門 うえひら消化器クリニック




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